親のことを知る 第16回(山口 里美 先生)

週に1度は開催するセミナーで、最近参加されるシニア世代の女性が最も興味をもたれるのは介護のこと。平均寿命と健康寿命に男性では9年、女性では12年も差があること、少しずつ認識が高まっておられます。TVコマーシャルでも頻繁に、「健康寿命」と取り上げられている影響も大きいですね。

自分の介護についてさえ不安であるのに、更に、親の介護の話はもっと切迫しています。皆様は、最近、親と話をされましたでしょうか? 親の介護が必要になる前にまずやっておくべきことは、普段から親とコミュニケーションをとって、親のことをちゃんと知ることです。高齢でおひとり様が多いこの状況で、同居していれば気付きやすい親の変化も、離れて暮らしているとなかなか気付きません。なかには、親が子供に隠して病気を抱えて手術を受けていた、或いは、いつのまにか認知症が進んでいたというご相談者もあります。

まずは、親の話に耳を傾けて「傾聴」しましょう。日頃から会話をしていれば親の変化に気付きやすくなりますし、親のほうも困っていることを子に話しやすくなります。住む場所が離れているのであればば、ぜひ電話だけでもしてほしいです。声のトーンで体調を感じることもできます。ちなみに、私は母とフェイスブックのメッセージでやり取りをしております。母と妹は、LINEで連絡を取っているようです。

急に親の介護をすることになった時、普段の暮らしぶりを知らないとスムーズに援助することは難しいものです。買い物は、普段どこに行っているの? ごみ出しの日はいつ? そんな日々の行動こそ、いざ介護となった時に、知らないとすぐさま困る情報です。

親には、地域のコミュニケーションがあります。お友達、地域の役員の方、何かあったときに頼れる人のことも知っておきたいものです。さらに、かかりつけ医や常用されているお薬についても知っておけば、電話越しに親の様子がおかしいと感じた時に尋ねることができます。こんな時、「おくすり手帳」も大変役に立ちます。

親の趣味についても、ぜひ知っておいていただきたいもの。好きな花、好きな歌、好きな歌手、などの情報。この情報は、万が一の、施設入居の際に、部屋割のための情報として生かされます。

そして、そもそも、親は介護施設に入りたいのでしょうか? それとも、自宅で過ごしたいのでしょうか? お元気なうちだからこそ、このような質問をすることができます。

お気づきだと思いますが、これらの情報はすべて「エンディングノート」の記載事項でもあります。つまり、エンディングノートをお元気な時に、書いていただけると、必要な情報をちゃんと共有できることになるのです。

自分自身も健康に不安を抱く世代だからこそ、親のことも気になる。まずは、「親のことを知る」という基本に戻ってみましょう。親のことをよく知るように、私自身を含め、子世代がもう少しだけ優しい心を持つことができれば、もっと親の笑顔も増えると思います。

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斎藤 英一 先生
税理士・行政書士・ファイナンシャルプランナー

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山口 里美 先生
司法書士・行政書士・フランチャイズアドバイザー・大人片づけインストラクター

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