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Vol.2 気になるケアハウスの月額費用は、どれぐらいかかる?

2019-09-19
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連載に際して……「私が年金で暮らせる住まいを探すようになったわけ」

 さて、私はいろいろな施設を見た中で「ケアハウス」というくくりに注目しました。
「ケアハウス」は建設費と運営費に地方自治体の補助金が出るので、入居者の負担が安く抑えられている福祉施設です。
平成元年から設立された施設で、その後盛んに作られたのですが、2000年代になると補助金が介護度の重い人を対象にした特別養護老人ホームなどに回され、新しく建設されにくい状況となりました。

ケアハウスは自立型、介護型、入居時自立で最期までいられる混合型があり、自立型は入居時に数十万円支払って、残りは月払いにする形式を選ぶと月費用が7~10万円程度(3食付き)で暮らせます。
全国平均で23㎡の居室にトイレ、洗面台、ミニキッチン、収納、エアコン付き。介護が始まってもヘルパーさんやデイサービスを使って暮らせる間は居られます(頑張って要介護2程度まで)。全国には良い施設がたくさんあるので(自立型1600カ所、介護型400カ所)地方で暮らす親のために相談に見える方もいました。
ケアハウスは東京の区立のものは区民限定、区民優先ですが、他のところは全国から入居できます。家があっても入れるし、所得制限もありません(ただし、所得によって事務費は異なる)。

数年の間に変わってきたことがあります。
特に介護型についてですが、管理費(家賃相当)は(1)20年分の家賃を一括払い、(2)併用払い(入居時と月払いの併用)、(3)月払いのみの3通りがありますが、最近では月払いのみのところが増えてきています。
月払いにすると7~8万円の管理費(家賃)となり、マンション並みの家賃。介護保険の負担割合も、当初は1割だったのが2割に、さらに2018年8月からは所得によって3割負担にまでなりました。特別介護料(入居者対職員の割合が3対1を超えた場合は、徴収してもよいという制度)をとるところも増えてきて、介護型ケアハウスの料金体制が高くなってきています。
この分は介護職員の給与に跳ね返ればいいなと思っています。

 ところで、今一番足りない「住まい」は要介護2、3の人の住まいです。
自立型のケアハウスは、要介護2(自分で身の回りのことができなくなり、サポートが必要な状態)になると退去になります(※)。特別養護老人ホームは要介護3から入れる規則になりましたが要介護4、5の人の方が優先順位は早いのです。
そのため、私は「要介護2、3の人の住まいが足りない」という現実を行政に訴えていきたいと思っています。

また、ケアハウスのみでなく、軽費老人ホームA型(詳細はvol.1を参照)や家賃保証のある高齢者優良賃貸住宅、家をシエアハウスにする方法、公団で新しい試みをしているところ、などの年金で入れる、または少しプラスすれば入れる住まいの情報を「オヤノコト」読者の皆様に提供できればと思っています。

重度認知症になった夫は昨年暮れに旅立ちましたが、1年半の介護期は家を中心にして病院、老健、小規模多機能施設、グループホームのお世話になりました。
その時に痛感したのは介護施設そのものより、介護職員のやさしさや温かさが身に染みたこと。今でも当時職員の皆さんに励まされたことを心から感謝しています。
そんなことから、今後は在宅で大変だった話なども記していきたいと思っています。
次号は、東京にある自立型ケアハウスの取材記をご紹介します。
※入居時自立の元気なときに入って最期までの「終身型介護付有料老人ホーム」の場合は、介護が必要になると「特定施設入居者生活介護」の認定をとっている棟(介護棟)に移って職員に生活支援、介護を受けて暮らします。また、自室で最期までというホームもありますので、その辺は入居前に確認をしてください。

栗原道子の著書

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