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vol.14 スウェーデンはなぜ福祉先進国になったのか

2019-08-09
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 筆者は先日、千葉の新浦安にある介護付き有料老人ホームを訪ねた。そこは、スウェーデン流の介護を目指して、2009年に「舞浜倶楽部 新浦安フォーラム」として開設されたホームだが、そこの代表取締役社長であるグスタフ・ストランデル氏とは、かれこれ10年以上の付き合いになる。

 そもそも、筆者はスウェーデン製の電動車いすメーカーの日本法人の当時の社長と懇意にしており、グスタフ氏がスウェーデン大使館内にあった福祉研究所の所長だったことから出会いが始まった。

 高校時代に剣道で日本に留学していたこともあって、日本語はペラペラ。スウェーデンの福祉、老人ホームの歴史から始まり、日本や諸外国の福祉、老人ホーム事情にも詳しいし、何より仕事に熱心で、言葉に説得力がある。

 先日の取材の際にも、なぜスウェーデンが福祉先進国になったのかと質問すると、「そもそもスウェーデンは100年前に高齢化を経験している。貧しい国だったこともあり、若い優秀な世代がどんどんアメリカに出てしまい、国としては大変な危機感をもったところから、国を豊かにしよう」ということで取り組みが始まったとのこと。

 当時スウェーデン以外にフランスも高齢化に悩んでいたとも教えてくれた。

 だが、そのスウェーデンも1950年代の老人ホームは、まるで病院の大部屋、プライベートも医療的なケアもなく、ただ寝ているだけという事実を衝撃的な写真と一緒に見せてくれた。
 
  その後、マスコミの記者が実態をリポートし、「人生の最期がこうあるべきなのか?」と問題提起したことから、85年には世界初のグループホームができたそうだ。

 そして今、グスタフ氏は「日本のケアから世界基準へ」をキーワードに、地域ケアのISO基準を定める国際的な動きにも日本代表として関わり、世界中を飛び回っているとのこと。

 筆者は何事にも「熱量のある仕事をする人」が好きなので、今回はひいきしてしまったかもしれないが、常々「老人ホームは人徳産業である」と言っている身からすれば、老後の住まいや老人ホーム選びは、そこで働く人や経営者の思いが大事であると知っておいてほしい。

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このコラムを書いた人:「オヤノコト.マガジン」編集長 大澤 尚宏(Osawa Takahiro)
著書『そろそろはじめる親のこと』(自由国民社)

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