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そのプレゼント、「大きなお世話!」になっているかも?

親世代にも「オヤノコト」世代にもうれしい “親孝行プレゼント”の考え方・選び方

2020-08-25
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「高齢になった親の様子が心配」と、あれこれ世話を焼いたり、便利グッズをプレゼントしたり――そんな“親孝行”を心掛けているという方も多いと思います。また、新型コロナウイルスの蔓延によって、高齢の親に直接会うのが難しくなっていることから、見守りシステムの導入や、健康グッズの購入を考えている人もいるでしょう。

でも、その“親孝行”は、本当に親世代が望んでいるものでしょうか?

「オヤノコト」世代の想いが、親世代にとって「大きなお世話」「ありがた迷惑」となってしまうのはとても残念なこと。そんな“悲劇”を防ぐために「オヤノコト」世代が心がけるべきポイントについて、高齢者生活福祉研究所の所長で理学療法士の加島守先生に伺いました。


 

新型コロナウイルスの影響で親世代の生活にも大きな変化が!

新型コロナウイルスの感染リスクが高いといわれる高齢の親世代は、外出自粛要請が少しずつ緩和されてきた今でも「できる限り家で過ごすようにしている」という人がほとんど。
本来なら、体力・健康維持のためにも、高齢の親世代には積極的に買い物や散歩などに出かけて欲しいものですが、コロナ禍の今は、それを勧めるのも難しいのが現状です。

しかし、「家にこもっていると社会との接点が閉ざされ、孤独感が強まることから、やる気がでない・何をやってもつまらないといった精神状態になってしまうことが考えられます」と加島先生。その結果、「物忘れがひどくなる」「ボーッとしている時間が多い」など、認知症の症状が現れることも少なくないのだとか。

また、やる気の低下・外出機会の減少によって食欲が落ち、その結果、「低栄養となって筋力が低下し、長い時間歩けない――といった状態になることも。それによって、ますます外出しなくなるといった、負のスパイラルに陥ることも少なくない」といいます。

高齢の親世代と直接顔を合わせる機会を作りにくい今こそ、親世代の生活習慣、そしてお互いのコミュニケーションを見直してみてはいかがでしょうか。
 

便利なアイテム・サービスが「=大きなお世話」になることも…

今は高齢者とその家族をターゲットとした便利なアイテム・サービスが充実しています。直接会う機会がなく寂しい時も、タブレット端末などで「顔を見ながら会話する」こともできますし、運動不足が心配な時も、高齢の親世代でも安心して使えるようなフィットネスマシンも多く販売されています。

「オヤノコト」世代としては、そうした便利なアイテムを活用すれば、親世代も自分たちも便利でメリットいっぱい――と思ってしまいますがそんなことはありません!

「例えば、さまざまな企業が提供している見守りサービスも、親世代にとっては『監視されている』と感じてしまう方もいますし、最先端の便利アイテムも操作が難しくて使いこなせずに放置されている・・・というケースも少なくないんですよ」と加島先生。

こうした悲劇を避けるためには、アイテムやサービスを「選ぶ時」、そして親世代に「贈る時」のちょっとした“心遣い”が必要なのです。


 

親孝行の「悲劇」を防ぐ3つのポイント

では、実際にどのような点に気を付ければよいのでしょうか。加島先生によると、ポイントは以下の3つ。どれも決して難しいことではありませんので、ぜひ実践してみてください。

1.親と一緒に買いに行く、説明を受ける

親世代が使うサービスや家電製品を含むアイテムは、「オヤノコト」世代だけで選ぶのではなく、できる限り親と一緒に行き、一緒に選ぶことが大切。良かれと思って最先端の高機能アイテムを購入したら、機能が多すぎて全然使いこなせない――なんて実はよくあること。
最適な表示の大きさ、使い勝手、操作の難しさは、実際に使う本人にしかわからないもの。できる限り一緒にお店に足を運んで、親世代の身体状況なども見ながら、使い勝手についての意見を取り入れてください。

2.買って・送って終わりではなく、しっかりアフターフォローを!

実際に実物を見て親自身が「これがいい!」といったのだから…と、購入後、そのまま渡して終わり――というのは避けて。その時はわかった「つもり」でも使い方を忘れていたり、説明書はあっても「どこを見ればいいのかわからない」という状態になることも考えられます。
最低限、開封から初期設定、最初の操作まではやり方をフォローすることが大切。そして、説明書をチェックし、その後必要となる操作(消耗品の交換、メーカーお問い合わせ先など)が書かれた部分に印をつけておくなど、ちょっとした心遣いで、その後の「困った…」を防ぐことができます。

3.上手に使いこなす、長く使い続けるための声かけを!

プレゼント後、親世代がアイテムを使いこなしているかどうか、操作がわからないことはないか、など時々、声掛けして様子を確認してみましょう。実は「○○がわからないけれど、そんなことを聞くのも申し訳ないし…」と遠慮している――なんてことも多いもの。「オヤノコト」世代から声をかけることできっと気持ちも楽になるはずです。
また運動器具や脳トレゲームのように継続して使って欲しいアイテムなどは、定期的に「一緒にやろう!」「○○までは頑張ろう」など、声かけをすることで、続けようというやる気を引き出すこともできるはずです。

・・・いかがでしょうか。

せっかくプレゼントしたアイテムを親が全く使っていないと、「せっかくあげたのに」と怒りたくなるかもしれませんが、使わないのには必ず理由があるもの。上記のような対応をしていないか、振り返ってみましょう。

また、こうしたアイテムで“おうち時間”が充実したとしても、やはりたまには外出して気分転換・運動をしてもらうことも大切。人の多くない場所・時間を見計らってできる範囲でお出かけを促してみましょう。もちろん一緒に会話を楽しみながら、親子で近所をお散歩する・買い物に行くのもオススメですよ。

高齢者生活福祉研究所 所長
理学療法士 加島 守先生

理学療法士、看護師、主任介護支援専門員。
医療ソーシャルワーカーとして勤務後、理学療法士資格取得。病院等での勤務を経て、平成16年10月に高齢者生活福祉研究所を設立、所長に。財団法人保健福祉広報協会評議員。『明解!福祉用具サービス計画の手引き』(共著/筒井書房刊)、『住宅改修アセスメントのすべて 介護保険「理由書」の書き方・使い方マニュアル』(三和書籍)など。

 

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