35歳を過ぎたらオヤノコト!ご一緒に、これからの暮らし、親子のコミュニケーションを考えていくサイトです。

知ってましたか?20年前にスタートした、ポットによる“見守りサービス”。 契約数は思ったより伸びず・・・でも継続する理由とは? 象印マホービンの「みまもりほっとライン」

2019-09-09
Tweet facebook share Email

「親の様子をさりげなく見守れて、仕組みもシンプルな点が好評のようです」と、CS推進本部の樋川潤さん(オヤノコト.ステーションにて)


象印マホービンの「みまもりほっとライン」は、「見守りサービス」という言葉さえも浸透していなかった2001年からサービスを開始していますが、編集長の大澤も当時、このサービスを取材していました。その後20年継続していることこそ特筆すべき点だと言います。

今はセンサーやIoTで見守ったり、緊急時の駆け付けサービスを組み合わせたりと、多様なものも出ていますが、同社はポットで親を見守るというコンセプトでサービスを提供し続けて約20年、これまで延べ約1万2千人の親を見守ってきました。
とは言え、立ち上げた当時は、どのお宅にもあるポットを使用したので契約者を獲得することに苦労するとは思っていなかったとのこと。
ところがスタートしてみるとなかなか増えず・・・。
また、見守りサービスにはその後もさまざまな企業が参入しては撤退の繰り返し。
それでは、同社はどうして撤退せずに続けてきたのでしょうか?
ご担当の象印マホービンCS推進本部の川久保亮さんと樋川潤さん(写真)にお話を伺いました。

サービスを利用する子世代からたくさんの感謝の声が

川久保さんは、「みまもりほっとライン」の3代目担当者。「歴代担当者とは今もときどき集まって情報交換をしています」。
すでに退職されたOB担当者とも情報交換すると聞いて、このサービスへの思い入れの強さを感じました。が、なにより、立ち上げたときの経緯や失敗したこと、嬉しかったことまで引き継がれていると聞き驚きました。
訊いてみると、実はこのサービス、社長の肝いりでスタートし、事業開始当初は契約数1万件早期突破を目指していたにもかかわらず、なかなか目標に届かなかったのだそう。
それでも見守りサービス事業から撤退することなく、約20年もの間継続してきたのは、「みまもりほっとライン」は象印マホービンブランドを象徴するサービスだという自負と、このサービスによって、超高齢社会に貢献をしているという誇りがあったからだといいます。

最近ではテレビCMで、離れて暮らす母親の元気な様子をユーモラスに伝えているので、あらたに知った方も多いのではないでしょうか。
実際、「みまもりほっとライン」を利用しているご家族からはたくさんの感謝の声が届いているとのことで、

例えば、「いつもとポットを使う時間が違う。電話しても親は『大丈夫』としか言いませんでしたが、見に行ってみると体調を壊していました」や、
「ポットを使っていなかったので見に行ったら、倒れていました。早く気づくことができました」
「ポットのおかげで、最後まで一人暮らしができて、親孝行できました」
「(入院のためお知らせメールをストップしようとしたら)そのままメール配信を続けてほしい。また家に戻ることができるように……」などなど、

まさに、こうしたご家族の声に同社の社員の方々が支えられてきたのではないかとも感じました。
また、ポットでゆるやかに親を見守るというサービスなので、気負わずに親を見守れ、子世代に安心感や「やることはやった」という納得感をもたらしているのはないかと感じました。

ポットで見守る仕組みはいたってシンプル

それでは、「みまもりほっとライン」の見守りの仕組みを説明しておきましょう。

端的に言えば、無線通信機を内蔵した電気ポットを使うと、「電源を入れた」「給湯した」という使用状況が1日2回、家族の携帯電話またはパソコンにEメールで通知が届きます(写真)。さらに、ホームページの契約者専用ページで、1週間のポット使用状況をグラフで見ることもできる。
つまり、仕組みはいたってシンプル。

ところで、1週間のポット使用状況がわかるとどんな効果があるのか? 編集部の疑問に対して、樋川さんはこう説明してくれました。
「生活リズムとは、単にポットの使用状況ではありません。たとえば、朝電源を入れた時間で起床時間が、朝お湯を使うことで朝食時間が、などと生活の目安がわかります。さらに、開発に関わった医師によると、体調に変化があれば、朝起きる時間が遅くなりますし、ポットが夜遅くに使われたり、ポットが不規則に使われたりすると認知症の可能性も考えられると指摘されています」。

確かに。たとえ子どもが親の近くに住んでいても、いちいち親の起床時間までは把握しきれないから認知症の早期発見や予防につながる可能性もあるという訳ですね。

さらに、利用者からの要望で新しく追加した機能があるとのこと。
それが「おでかけお知らせ機能」。「おでかけ」ボタンを押すだけで、家族に外出や帰宅を知らせることができるというもので、ポットが長時間使われないと、子どもが「親に何かあったのではないか」「すぐ見に行った方がいいのでは?」などと気をもむケースも考えられますが、外出を知らせる機能があれば家族は心配しなくてすむという機能です。まさに、ユーザーに寄り添って20年という象印さんのスタンスに好感がもてます。
 

月々の利用料は、20年前から変えていない3000円(税別)。そのサービスのメリットとは?

「オヤノコト」編集部が注目した「みまもりほっとライン」のメリットを挙げてみました。

1.ポットが使いやすい
家庭用品を取り扱う象印マホービンの製品ならでは。機能は、湯沸かし、保温、再沸騰のみで潔いほどシンプルです。
2.工事が不要
ポットを置くだけで、すぐに使える。
親が使い慣れた電気ポットなので、生活になじみやすく違和感もありません。
3.料金が安い
月々3千円(税別)という料金は、サービス開始から変わっていません。契約料はサービス開始時からなんと1/3にまで値下げをしているそうです。
4.いかにも子どもが親を監視しているという感じがなく、さりげなく見守ることができる
「監視されているようで嫌だ」という親も、日常で使うポットなら心理的な負担は少なくなります。

「みまもりほっとライン」はあくまでもゆるやかに見守るもの。「安否確認サービス」であり、「緊急通報サービス」ではないので、緊急性の高い状況には対応していませんから、重篤な持病があるなど、この「みまもりほっとライン」に向いていない親もいるでしょう。
さらに、親の状況も時間の経過とともに変化します。
「緊急時には駆けつけてほしいとか、直接コミュニケーションを取りながら見守ってほしいなどと、子どもや親のニーズに応じて、利用する見守りサービスを選択してほしいと思います」と樋川さん。
編集部としては、「みまもりほっとライン」の特徴を理解したうえで、親の性格や状況を考えあわせ、サービスを利用するかどうか判断することをおすすめします。

編集長から
ただひたすらに「見守りサービス」を20年コツコツと継続するという企業姿勢に敬意を表したいというのが偽らざる気持ち。
高齢化だからシニアビジネスに参入という論法で、見守りサービスに限らず、シニア系事業に参入してもすぐに撤退という企業も少なからず見てきた身としては、あらためてご担当者と会話してみて、同社に根付いている文化のようなものを感じました。
企業は人の集団ですから、企業姿勢、トップの姿勢が普段の社員の立ち振る舞いに影響されるもの。
今回インタビューして、あらためて同社の姿勢に触れるにつけ、「売らんかな」ではなく、「20年誠実に仕事を続ける」その、本質を感じたと言っても過言ではありません。
 

「みまもりほっとライン」


サービス

無線通信機を内蔵した「電気ポット」を毎日使うだけで、離れて暮らすご家族の生活を見守ることができる「安否確認サービス」です。
「電気ポット」の使用状況(電源のオン、給湯、保温中)を、見守るご家族の携帯電話またはパソコンに1日2回、Eメールでお知らせするほか、ホームページのご契約者様専用ページで1週間のポット使用状況をグラフで見ることができます。このグラフで生活リズムを知ることができ、その変化を見ることでさりげなく安否を気づかうことができます。
さらに「おでかけ」ボタンを押すだけで、ご家族に「外出/帰宅」をお知らせします。

対象となる親世代
・子どもに負担をかけたくない
・毎日電話されるのは煩わしいし、電話をするのも面倒
・ずっと監視されるようなのもイヤ

対象となるご家族
・もしものことがあってからでは遅い
・毎日の生活を「見守りたい」
・忙しくてなかなか会いにいけない
・携帯電話をかけても中々でない

商品について
・ロック解除をして給湯と操作は簡単。湯沸かし、保温、再沸騰のみのシンプルで使いやすい設計です。毎日使うものだから、日常の使いやすさにこだわりました。
・ご利用中「みまもり中」のランプが点灯します。
・設置工事は不要、ポットは届いた日からすぐに使えます。

サービス料金
契約料(初回のみ) 5,000円(税別) ※ポット1台につき
サービス利用料 3,000円/月(税別) ※ポット1台につき
オプション Eメールアドレス追加 1件につき100円/月(税別)
(2件まで追加が可能)
 

 

Tweet facebook share Email

掲載の記事・調査データ・写真・イラストなどすべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信などを禁じます。転載・引用に関する規約はこちら>>