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「オヤノコト」編集部が聞いてきました! 東京電力エナジーパートナー(株)の高齢者見守りサービス「遠くても安心プラン」レポート

2018-12-14
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離れて暮らす家族を見守るサービスが様々ある中、今回は家電の使用状況でご家族の暮らしぶりを見守れる「遠くても安心プラン」を提供している東京電力エナジーパートナー株式会社(以下、東京電力EP)にお話を伺いました。

日常生活の延長に“見守り”がある

家電の使用状況をスマートフォンで確認することで、離れて暮らしていても家族の暮らしぶりがわかるサービスを、どういった経緯で東京電力EPさんは提供することになったのでしょうか。
「電気を安定してお届けする、電気を安心してお使いいただく、という事業活動を続けてきた当社が、ご家族の暮らしを支えるサービスの一つとして提供しています」と担当者の大西さん。

このサービスの特徴は、大掛かりな設置工事が不要で、手のひらサイズのセンサーを見守られる方のご自宅の分電盤に設置するだけという手軽さにあります。
「見守られる方のご自宅には別途無線LAN環境が必要ですが、それ以外は本当に分電盤にセンサーを設置するだけなんです。もちろん、DIY(ご自身で設置)ではなく当社が手配した設置業者が作業します(1時間程度)。設置が完了すると、見守る方のスマートフォンで家電の使用状況が確認できるので、いつもと違う生活をしていたら気づくことができます。また、今日も元気に暮らしているということや、いつも通りの日常が送れていることもわかるので安心できますね」(大西さん)。

見守りサービスの中には、設置に手間がかかったり、ON/OFFを自分でやらなければならなかったりと、見守られる方が今までとの環境の違いや操作に戸惑うケースもあります。また、監視されていると感じてしまい、見守られる方の負担になってしまう場合もあります。安心感と親のプライベートのバランスが難しそうなものもあります。
そのような中「遠くても安心プラン」は、お互い普段通りの生活の中で見守れるのが嬉しいですね。

 

遠くにいても身近に感じ、コミュニケーションをはかることができる

近くに住んでいても、一緒に住んでいても“見守る”

実際にサービスを利用されているのは、遠方の親と離れて暮らす方が多いのでしょうか?
「遠方のご家族を見守られるために使われている方も多いのですが、実はご利用者の半数以上は、同一都道府県にお住まいの方なんです。中には隣接する市区町村や、同じ家にお住まいの方もいらっしゃいます。また、ご家族が昼間にお仕事などで家を空ける場合、一人残る親のことが心配というケースもあります。 そんな方々にはお住まいが“近くても安心”するための手段として、“遠くても安心”プランをご利用いただいています」と意外な回答。

編集部では、遠く離れて暮らす親のために利用している人がほとんどだと思っていたのですが、親と同居していてもずっと一緒に過ごせるわけではありませんし、最近は田舎に住む親を呼び寄せるケースも増えていることを、私たちも再認識しました。
「見守る方にとっては、自分の親に何かをしてあげたい、何もしていないと不安に感じることも多いと思います。とはいえ、あまり大げさなプランはお互いにとって負担になると感じられる方も多い。私たちのサービスは比較的手軽な方法で、見守られる方はもちろん、見守る方の安心感にもつながると思います」(大西さん)。
 

暮らしぶりがわかることでコミュニケーションが活発に

見守りサービスが広まり始めてから早20年。サービスが進化すればするほど、親とのリアルなコミュニケーションへの要求が高まるのでは?という現実を編集部はみてきましたが、大西さんはどのようにお考えなのでしょう。

「スマホで親の暮らしぶりがわかるからそれで安心、という使い方ももちろんありますよね。ただ、個人的に高齢の方のお話を伺う機会もあるのですが、1通のメール、10秒の電話がとても嬉しいという声を聞くことも多くあります。このサービスが、そうしたことのきっかけになれば嬉しいです」

離れて暮らしていると、忙しい子世代は親とのコミュニケーションがどうしても少なくなりがちですが、「遠くても安心プラン」はエアコン・炊飯器・洗濯機といった家電ごとにいつ、どれぐらいの時間使用したかや見守り先の天気を把握できるので、「エアコン使ってないけどもう寒くなってるんじゃない?」「久しぶりに何々をしたんだね」など、話のきっかけを得ることができるというのは発見でした。

大西さんの説明が、具体的で利用者の心理まで把握しているので理由を伺うと、実はご自身も、九州で一人暮らしをするお母様を心配してサービスを利用されているそうです。
「実家の例ですと、家にいるときは1日中テレビがつけっぱなしのことも多いですね。ずっと見ているわけではないでしょうけど(笑)。それに炊飯器を使うのは週に1、2回で、朝食時には電子レンジを使っていたりするようです。親とのコミュニケーションの中でこれらの細かいことについてはあえて言及していません。
見守る子どもと見守られる親の距離感の中でニーズは異なると思いますが、私個人のケースでは“今日、何をしているか”より、“今日も昨日と変わらず朝ごはんを食べて元気に暮らしている”ということを確認できれば十分と考えています。電話したいときには食事が終わったタイミングを見計らったりするのに活用することもありますよ」
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お母さんがごはんを炊いたとき、スマホに炊飯器アイコンが表示されます

エアコンを使用していないなど、
いつもと様子が違うときは
アラート通知がメールで届きます

ご家族とほどよい距離を保ちながら利用していく。そういう意味からも、利用にあたり親に何がわかるのかを事前に説明し、親も納得することが大事です。
大西さんもサービス開始時はお母様にしっかり説明し、了承を得たそうです。

実際に利用し始めてから、お母様がどんな感想をお持ちかとお聞きしてみたところ、サービスの存在をあまり意識されていないようで、「特に変わりない」とおっしゃっていたようです。お母様にとっても、生活の中に自然に “見守り”が溶け込んでいるようでした。

そして、「今年の夏は何回も電話をしました。親世代はエアコンを使わないとは聞いていましたが、実際の使用状況を見たら本当に使用していないんです。さすがに熱中症にならないか心配して電話すると“扇風機を使っているから大丈夫”と(笑)。エアコンを使うようにしつこいくらい言いました」と大西さん。
エアコンの使用状況から熱中症にならないような対策を伝えることができるのは、家電ごとの使用がわかる「遠くても安心プラン」ならではの特徴なのですね。
 

“心の通うサービス”を目指したい

「遠くても安心プラン」は、主に見守る方がご契約者となるサービスですが、編集部が開催するセミナーで、最近人気があるのが老後の一人暮らしを考える内容です。見守る方がいない方がこれから増えてくることも、考えていかなければなりません。

大西さんによれば、「“遠くても安心プラン”は、家電の利用状況を確認して見守るという特長を活かし、ライフスタイルに応じて様々な活用法があるかと思います。超高齢社会やその他の社会課題、高齢者の一人暮らし、またそれぞれのご事情に応じた活用法をご提案できればと常々考えているところです」
これからの時代、ますます増加する親世代の一人暮らしに対して、継続してサービスを提供しようとしている東京電力EPさんの構想に期待したいものです。

今回、東京電力EPさんにお話を伺い、「私たちの暮らしが、もっと充実した豊かなものになるようなサービスを開発したい。もっとご利用しやすいサービスにしたい」という熱い想いを知ることができました。

高齢社会を迎え、企業に求められるものは、志と誠実さであると編集部は考えていますが、「心の通うサービス」を目指そうとしているとのお言葉を聞き、その想いを垣間見て、ぜひこれからもサービスを進化させていただきたいとお伝えして、取材を終えました。
 

「オヤノコト」編集長より

家電の使用状況から、離れて暮らしていても親の日常を知ることができるのは、電力会社ならではのアイデアであり、「さりげなく」見守れるという点でも意義があるサービスだろう。
この「さりげなく」というのが、まさに肝。
親からしてみれば、いくつになっても子どもは子どもだから、自分の生活(プライバシー)を曝け出すことには、個人差はあるとは思うが、抵抗感があるのは否めない。
そういう点では親の負担が少ないことはオトナ親子にとって嬉しいサービスだ。
また、現在契約中のユーザーの半数以上が、同一都道府県に住む親を見守るために利用しているというのは意外な点だったが、今や日中独居が大半なので当然と言えば当然かと妙に納得してしまった。
このプランは親の緊急時にすぐスタッフが駆けつけるというものではないので、あくまで異常事態が起きる前の「見守る」機能に優れたサービスだと思う。
「お父さん、日中テレビばっかり見てるね」と、親子の会話のネタにもなるし…。
インタビューしていて伝わってきたのは、担当者の大西さん自身の想い。ご本人がこのサービスを利用しているからこそ、ユーザーとの近さや、サービスにかける「想い」が伝わってきたのだと感じている。

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